超高齢社会における「尊厳ある死」を考える公開イベント、大阪・豊能町で開催

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超高齢社会における「尊厳ある死」を考える公開イベント、大阪・豊能町で開催

日本は世界に類を見ない超高齢社会に突入しており、個人の「生き方」と「最期」に対する意識がますます重要視されています。特に、医療技術の進歩に伴い、終末期における「延命治療の選択」や「理想の最期」をどのように迎えるかといった問いは、本人だけでなく家族にとっても避けて通れない課題となっています。このような背景のもと、医療、介護、そして供養という異なる視点から「尊厳ある死」を深く考察する公開イベントが、2026年9月20日(日)に大阪府豊能郡豊能町のユーベルホールにて開催されます。

尊厳ある死とは。イベント告知

イベント開催の背景と目的

公益財団法人日本尊厳死協会、at FOREST株式会社、および株式会社フリーステーションが共催する本イベントは、「-自分のために 家族のために- 尊厳のある死とは」と題され、参加者が自身の終末期医療や家族の看取りについて具体的に考える機会を提供します。

現代社会においては、在宅医療や人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)、そして緩和ケアへの関心が高まっています。しかし、「延命治療を望むか否か」「高齢の親の介護をどうするか」「自身の希望を家族に伝えられているか」といった重要な問いに対する対話の機会は、依然として不足しているのが現状です。

at FOREST株式会社は、森林埋葬「循環葬 RETURN TO NATURE」を通じて「自然へ還る」という新しい供養の選択肢を提案してきました。しかし、供養の選択は「尊厳ある死」を実現するための一側面に過ぎません。本当に納得のいく最期を迎えるためには、お墓の選択だけでなく、「どのように生き、どのような最期を迎えたいのか」を、本人、家族、そしてかかりつけ医が元気なうちから話し合うことが不可欠であるという認識が、本イベント開催の大きな動機となっています。

本イベントでは、緩和ケア医療の第一線で活躍する専門家や、長年にわたり地域医療を支えてきた医師、そして新たな供養の形を提唱する事業者が登壇し、多角的な視点から「尊厳ある死」の概念を掘り下げます。これにより、参加者が「自分らしい最期」とは何かを深く考察し、家族が「後悔しない選択」をするための具体的なヒントを得ることを目指します。

「尊厳ある死」を巡る多角的な視点

「尊厳ある死」とは、単に生命の終焉を意味するものではなく、人がその人生の最終段階において、自己の価値観に基づき、苦痛を最小限に抑え、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えることを指します。これには、延命治療の選択、疼痛管理を含む緩和ケアの受容、そして人生会議(ACP)を通じた事前意思表示などが含まれます。

延命治療と意思決定の重要性

医療技術の発展は、多くの命を救い、生活の質を向上させてきました。しかし、終末期においては、生命維持を目的とした医療行為が、必ずしも患者本人にとっての最善の選択とならないケースも存在します。例えば、重篤な病状で回復の見込みがない場合、人工呼吸器の装着や胃ろうによる栄養補給といった延命治療が、かえって患者の苦痛を増大させたり、意識のないまま生を長引かせたりする可能性も指摘されています。

このような状況において、患者本人が元気なうちに「リビングウィル」などの形で延命治療の意思を表明しておくこと、あるいは家族と十分に話し合い、その意思を共有しておくことが極めて重要になります。これにより、万が一の事態に際しても、患者の尊厳が守られ、家族もまた、患者の意に沿わない選択を迫られる精神的負担から解放されることが期待されます。

人生会議(ACP)と緩和ケアの役割

人生会議(ACP)は、将来の医療やケアについて、患者本人と家族、医療・ケアチームが繰り返し話し合い、共有するプロセスです。これにより、患者の価値観や希望、意向が明確にされ、それが尊重される医療・ケアを提供するための基盤が築かれます。ACPは一度行えば終わりではなく、病状や生活状況の変化に応じて見直し、更新していくことが推奨されます。

緩和ケアは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対し、痛みやその他の身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな問題の早期発見と的確な評価、対処を通して、苦痛を予防し、和らげることで、生活の質(QOL)を改善するアプローチです。終末期だけでなく、診断早期から行われることもあり、患者がより良い状態で生きていくことを支援します。緩和ケア医は、患者の身体的苦痛だけでなく、精神的な不安や家族の葛藤にも寄り添い、多職種連携を通じて包括的なサポートを提供します。このイベントでは、緩和ケアの専門家が、その具体的な役割と重要性について解説します。

登壇者とファシリテーターの紹介

本イベントでは、それぞれの分野で第一線に立つ専門家が登壇し、多角的な視点から「尊厳ある死」について議論を深めます。

緩和ケア医療の経験から語る「看取り」

関本雅子先生

関本雅子先生(緩和ケア医師)

関本雅子先生は、神戸大学附属病院や神戸労災病院麻酔科での勤務を経て、1994年に六甲病院緩和ケア病棟(ホスピス)の医長に就任されました。その後、2001年には関本クリニックを開院し、長年にわたり緩和ケア医療の草分けとして多くの患者と向き合ってこられました。2022年には、ご自身の息子である緩和ケア医・関本剛さんの看取りを経験されており、医療者としてだけでなく、家族としての看取りの経験も踏まえた深い洞察を提供されることでしょう。

現在も緩和ケア医としてクリニックで勤務を続けながら、宗教者が多く入所するサービス付き高齢者向け住宅で終末期に寄り添う医療に従事されています。関本先生の講演は、緩和ケアの現場における実践的な知見と、個人的な経験に基づく共感的な視点から、「尊厳ある死」とは何か、そしてどのように看取りに向き合うべきかについて、示唆に富んだ内容となることが期待されます。

地域医療と在宅医療の視点

馬渡秀徳先生

馬渡秀徳先生(内科開業医)

馬渡秀徳先生は、公立学校共済組合近畿中央病院や国立療養所近畿中央病院の内科などで勤務された後、2004年に大阪大学大学院医学系研究科に進学されました。その後、2005年に同研究科を中退し、大阪府豊能郡豊能町にて「まわたり内科」を開院。開院当初から訪問診療に力を入れ、20年以上にわたり地域の在宅医療を支えてこられました。

近年は特別養護老人ホームの診察にも関わるなど、高齢者の外来診療や在宅医療に深く携わっておられます。馬渡先生は、地域に根差した医療の現場から、高齢化が進む社会における在宅医療の重要性、そして患者が住み慣れた場所で最期を迎えるための課題と可能性について、具体的な事例を交えながら語られることでしょう。地域医療の視点から、いかにして「尊厳ある死」を支えるかという問いに対する貴重な示唆が提供されると予想されます。

循環葬が提唱する「自然への回帰」

小池友紀さん

小池友紀さん(循環葬 運営会社代表)

at FOREST株式会社の代表である小池友紀さんは、ご自身の両親のお墓の引越しをきっかけに、死と森林保全を掛け合わせた新しい供養の形である森林埋葬「循環葬 RETURN TO NATURE」を創案し、2022年にat FORESTを設立されました。この取り組みは、2024年Forbes JAPAN「RISING STAR AWARD 2024」を受賞するなど、社会から高い評価を受けています。

現在、大阪/能勢妙見山と千葉/真野寺の2拠点で循環葬の森を展開されており、遺骨を自然に還すことで、故人が自然の一部となり、未来へと繋がるという哲学を提案しています。小池さんは、供養の選択が「どのように生き、どのように最期を迎えたいか」という問いと密接に結びついていることを強調し、物質的なお墓に縛られない供養の形が、人々の死生観にどのような影響を与えるか、そして「尊厳ある死」の実現にどのように貢献できるかについて語られることでしょう。新たな供養の選択肢が、個人の終末期における意思決定に与える影響について深く考察する機会となるはずです。

ファシリテーターが繋ぐ多角的な議論

小宮悦子さん

小宮悦子さん(看護師)

公益財団法人日本尊厳死協会関西支部理事であり、株式会社フリーステーション代表取締役を務める小宮悦子さんが、本イベントのファシリテーターを務めます。看護師、介護支援専門員、抗加齢医学会認定指導士としての多岐にわたる資格を持ち、企業系総合病院勤務を経て1993年に在宅介護の仕事へ転身されました。

2001年に起業されてからは、訪問看護ステーションやケアプランセンターの運営に加え、企業の健康管理など、幅広い分野で活躍されています。長年にわたり訪問看護・在宅介護の現場を支えてきた経験から、医療、介護、家族、そして自然への回帰という多様な視点を円滑に結びつけ、参加者が「自分らしい最期」と「家族が後悔しない選択」について深く考える機会を創出されることでしょう。専門家間の議論を深めつつ、参加者からの疑問や意見を引き出し、実り多い対話へと導く役割が期待されます。

前回のイベントの様子

写真は、2026年4月に循環葬の森がある千葉・南房総で開催されたイベントの様子です。医師を囲み、参加者が「人生の終わり」について語り合いました。キャンセル待ちが出るほどの反響を受け、今回は約400席のホールでの開催となります。

開催概要

本イベントは、超高齢社会における重要なテーマである「尊厳ある死」について、一般市民が専門家の知見に触れ、自身の終活を考える貴重な機会となります。

  • イベント名: 「-自分のために 家族のために- 尊厳のある死とは」

  • 主催: 公益財団法人 日本尊厳死協会

  • 共催: at FOREST株式会社 / 株式会社フリーステーション

  • 後援: 能勢妙見山 / 豊能町 / 豊能町社会福祉協議会

  • 日時: 2026年9月20日(日)13:00~15:00(開場12:15)

  • 会場: ユーベルホール(大阪府豊能郡豊能町東ときわ台1丁目2-5)

  • 参加費: 無料(事前申込制)

  • 募集人数: 400名

こんな方におすすめ

本イベントは、以下のような関心や不安を抱える方々に特におすすめです。

  • 最後まで自分らしく暮らしたいと考えている方

  • 家族に迷惑をかけたくないという思いがある方

  • 延命治療について具体的に考えたい方

  • 高齢の親の介護や看取りに不安を感じている方

  • 「もしもの時」について家族とまだ話し合ったことがない方

申込方法

参加を希望される方は、以下のいずれかの方法でお申し込みください。

  • 電話: 0120-21-1315(尊厳死協会 / 受付:平日10:00~16:00)

  • ウェブフォーム: ウェブフォームよりお申し込みください。

アクセス案内

無料シャトルバス運行(予約不要)
ときわ台駅とユーベルホール(西公民館駐車場)間で無料シャトルバスが運行されます。

  • 行き「ときわ台駅」発: 12:12、12:22、12:32、12:42

  • 帰り「西公民館」発: 15:15、15:25、15:35、15:45

お車でお越しの方へのお願い
駐車場の台数には限りがあるため、乗り合わせまたは公共交通機関の利用にご協力をお願いいたします。

介護タクシーの利用について
要介護等で介護タクシーが必要な方は、電話080-8584-8224(担当:浅野)へご相談ください。

まとめ

超高齢社会における「尊厳ある死」というテーマは、私たち一人ひとりが向き合うべき普遍的な課題です。本イベントは、緩和ケア医、在宅医療医、そして新たな供養の形を提唱する事業者といった多様な専門家が、それぞれの知見と経験を共有することで、参加者が自身の「生き方」と「最期」について深く考えるきっかけを提供します。

「延命治療」の選択から「家族が後悔しない看取り」まで、多岐にわたる論点が議論されるこの機会は、参加者にとって、自身の終末期医療に対する理解を深め、家族との対話を促進するための重要なステップとなるでしょう。ぜひこの機会を捉え、自身の、そして大切な家族の「尊厳ある死」について考察を深めていただければ幸いです。

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この記事を書いた人
終活専門ライター:榊原郁美
榊原 郁美

40代前半のウェブライター。関東在住。大学卒業後、出版社で編集アシスタントとしてキャリアをスタートし、記事制作や校正業務に携わる。その後、一般企業の広報部門へ転職し、社内外向けのコンテンツ制作や情報発信を担当。「読み手に伝わる文章」を追求する中でライティングスキルを磨く。

結婚・出産を機に働き方を見直し、在宅で活動できるフリーランスのウェブライターへ転身。現在は、ライフスタイル、子育て、ビジネス、キャリア、健康・美容など幅広いジャンルで執筆している。丁寧なリサーチと、読者目線に立ったやさしく分かりやすい文章に定評がある。

SEOを意識した記事構成やキーワード選定にも対応可能で、オウンドメディアやブログ記事、コラム執筆などを中心に活動中。クライアントの意図を汲み取りながら、信頼感のあるコンテンツ制作を心がけている。

趣味は読書と散歩、季節の料理づくり。日常の中にある小さな発見を大切にしながら、暮らしに寄り添う文章を発信している。

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