墓じまいに関する家族・親族間の合意形成の実態調査:66.0%が未経験、必要性の認識と情報不足が課題

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墓じまいに関する家族・親族間の合意形成の実態調査:66.0%が未経験、必要性の認識と情報不足が課題

導入:現代社会における墓じまいの課題

現代社会において、「墓じまい」は多くの家庭で検討される重要なテーマとなっています。少子高齢化、核家族化の進展、そして都市部への人口集中といった社会構造の変化は、お墓の承継者不足や管理の困難化といった問題を引き起こしています。これにより、先祖代々受け継がれてきたお墓を維持することが難しくなり、墓じまいを検討せざるを得ない状況に直面する人々が増加しています。

しかし、墓じまいは単なる物理的な手続きにとどまらず、家族や親族の感情、宗教観、そして経済的な側面が複雑に絡み合うデリケートな問題です。そのため、関係者間での合意形成が不可欠となりますが、このプロセスにおいて多くの困難が伴うことが予想されます。株式会社NEXER Groupと遺骨供養ウーナは、このような背景を踏まえ、墓じまいをめぐる家族・親族間の合意形成の実態を明らかにするためのアンケート調査を実施しました。本記事では、その調査結果を詳細に分析し、現代社会における墓じまいの課題と、円滑な合意形成に向けた提言を行います。

調査概要

本調査は、事前調査で「お墓を持っている、またはお墓の管理に関わっている」と回答した全国の男女200名を対象に実施されました。調査期間は2026年8月12日から8月23日までで、インターネットアンケート形式で実施されました。有効回答数は200サンプルです。

質問内容:

  • 質問1: 墓じまいについて、家族や親族と話し合ったことはありますか。

    • 墓じまいに関する話し合いの経験の有無を把握し、議論の現状を明らかにします。
  • 質問2: 墓じまいについて話し合ったきっかけは何ですか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数回答可)

    • 話し合いが始まる具体的な要因を特定し、どのような状況がきっかけとなるかを分析します。
  • 質問3: 話し合ったきっかけや、そのときの状況について具体的に教えてください。

    • 具体的なエピソードを通じて、話し合いの背景にある実情を深く理解します。
  • 質問4: 墓じまいについて話し合っていない理由は何ですか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数回答可)

    • 話し合いが進まない阻害要因を特定し、その背景にある意識を明らかにします。
  • 質問5: 話し合っていない理由について、具体的な状況や思うところがあればお書きください。

    • 話し合いが進まない具体的な理由や、回答者の心情を把握します。
  • 質問6: 墓じまいで家族・親族間の意見が分かれた場合、どのように折り合いをつけたいと思いますか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数回答可)

    • 意見対立時の解決策に関する意識を調査し、合意形成のプロセスにおける考え方を把握します。
  • 質問7: 墓じまいで家族・親族間の意見が分かれた場合、どのように折り合いをつけたいと思うか具体的に教えてください。

    • 具体的な解決策や、意見調整に対する期待を把握します。
  • 質問8: 家族で墓じまいを話し合う際、どのような情報やサポートがあると話しやすいと思いますか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数回答可)

    • 話し合いを促進するために必要な情報やサポートの種類を特定します。
  • 質問9: 家族で墓じまいを話し合う際、どのような情報やサポートがあると話しやすいと思うか具体的に教えてください。

    • 具体的な情報ニーズや、サポート体制への要望を把握します。

この調査を通じて、墓じまいに関する家族・親族間のコミュニケーションの実態、話し合いのきっかけと障壁、そして円滑な合意形成に必要な要素が明らかになると期待されます。

66.0%が墓じまいについて「話し合ったことがない」と回答

最初の質問では、墓じまいについて家族や親族と話し合った経験の有無が尋ねられました。その結果、「ない」と回答した人が全体の66.0%に上り、「ある」と回答した34.0%を大きく上回る結果となりました。これは、墓じまいという重要なテーマに関して、多くの家庭でまだ具体的な話し合いが開始されていない現状を示唆しています。

墓じまいについて、家族や親族と話し合ったことはありますか。

墓じまいは、お墓の名義変更、改葬手続き、そしてそれに伴う費用負担、さらには故人の供養のあり方といった多岐にわたる側面を含んでいます。これらは家族や親族全体に関わる決定であり、将来的なトラブルを避けるためにも早期の合意形成が望ましいとされています。しかしながら、この調査結果は、3人に2人以上がまだその第一歩を踏み出せていないという現状を浮き彫りにしています。この背景には、問題の複雑性、話し合いの切り出しにくさ、あるいは現状では差し迫った必要性を感じていないといった様々な要因が考えられます。この結果から、墓じまいに関する意識啓発や、話し合いを促すための具体的なサポートの必要性が強く示唆されます。

話し合いのきっかけは「自分自身の高齢化・終活」が最多

次に、墓じまいについて家族・親族と話し合った経験がある回答者(n=68)に対し、そのきっかけが尋ねられました。最も多かったのは「自分自身の高齢化・終活を考えて」で42.6%でした。続いて「お墓が遠方で通いづらい」が39.7%、「お墓の管理・お参りが負担になってきた」が36.8%と続きます。

墓じまいについて話し合ったきっかけは何ですか。

これらの結果から、墓じまいの話し合いは、自身の年齢や体力的な変化、あるいは物理的な距離や管理の負担といった、個人の生活に直結する現実的な問題意識から始まるケースが多いことがわかります。具体的な回答者の声としては以下のようなものがありました。

  • 「墓参りの強要時。」(30代・男性)

  • 「誰も面倒を見れなくなるし、祖母が亡くなったのでゆくゆくは墓じまいをしようとなった。」(40代・女性)

  • 「墓が遠いので高齢になった時が心配。」(40代・男性)

  • 「遠方にお墓あり。お墓のある親族から草が生え過ぎていると指摘を受けた。今後の管理について話し合うきっかけとなった。」(50代・男性)

  • 「父親が認知症になって実質上管理ができなくなったから。」(50代・男性)

  • 「先祖代々の墓をだれが引き継ぐのかで兄弟でもめた結果、墓じまいして、別の墓に移すことになりました。」(60代・男性)

これらの具体的なエピソードは、「誰かが亡くなった」「管理が難しくなった」「継ぐ人がいなくなった」といった、避けられない生活の変化が話し合いの契機となっていることを明確に示しています。自ら積極的に墓じまいの話題を切り出すというよりも、状況に背中を押される形で話し合いが始まる傾向が強いと言えるでしょう。このことは、差し迫った変化が訪れるまでは、なかなか話し合いのきっかけを見出しにくいという実情を反映していると考えられます。

話し合わない理由の最多は「特に必要性を感じていない」

一方で、墓じまいについて家族・親族と話し合ったことがない回答者(n=132)に対し、その理由が尋ねられました。最も多かったのは「特に必要性を感じていない」で40.2%でした。次いで「まだ早いと思う」が31.8%、「話し合うきっかけがない」が25.8%と続きます。

墓じまいについて話し合っていない理由は何ですか?

これらの理由から、多くの人が墓じまいの必要性を現時点では強く認識しておらず、あるいは時期尚早と考えていることが伺えます。また、「話し合うきっかけがない」という回答も多く、話題を切り出すタイミングの難しさが浮き彫りになっています。具体的な回答者の声は以下の通りです。

  • 「なかなかきっかけがない。」(30代・女性)

  • 「自分がまだ若いから。」(40代・男性)

  • 「まだ先が見えないから。」(40代・女性)

  • 「親戚が集まるタイミングが無いので。」(40代・男性)

  • 「言いづらい事であることや個人個人の考え方の違い、また親類の反応も気になるからです。」(50代・男性)

  • 「高齢の両親と同居しており、両親は当然今ある墓に入るものだと決めてかかっているので、墓じまいの話は切り出せない。」(60代・男性)

これらの回答からは、「必要性を感じない」「まだ早い」という認識が、問題そのものの否定ではなく、「今はまだそのタイミングではない」という先送りの感覚に近いことが見て取れます。また、親戚が集まる機会の不足や、親世代が現在の墓への埋葬を当然と考えているために話し合いを切り出しにくいといった、人間関係や世代間の意識の違いに起因する障壁も存在します。差し迫った必要性の認識が低いことに加え、話し合いのきっかけの不在や、感情的な側面からの切り出しにくさが、墓じまいに関する家族間の対話を遠ざけている主要な要因であると考えられます。

意見が分かれた際は「時間をかけてじっくり話し合う」が最多

墓じまいで家族・親族間の意見が分かれた場合、どのように折り合いをつけたいと考えるかについても調査が行われました。最も多かったのは「時間をかけてじっくり話し合う」で35.0%でした。次いで「承継者(名義人)の意向を優先する」が21.5%、「費用を負担する人の意向を優先する」が20.5%、「全員が納得するまで結論を出さない」が18.5%と続きます。

墓じまいで家族・親族間の意見が分かれた場合、どのように折り合いをつけたいと思いますか。

この結果は、意見が対立した場合でも、まず時間をかけた対話を通じて理解を深め、合意形成を目指したいという意向が最も強いことを示しています。一方で、墓の承継者や費用負担者といった、実質的な責任を負う人の意向を優先すべきだという現実的な考え方も根強く存在します。具体的な回答者の声は以下の通りです。

  • 「これから管理する人に一任。」(30代・男性)

  • 「双方が納得のいく形で決着をつけたいと思います。」(30代・女性)

  • 「持ち主(費用を払う人)が決めるべきだと思う。その後どうするかなどながく見ていかなければならないので。」(30代・女性)

  • 「実際にお墓の面倒を見ている人の意見を重視する。」(40代・男性)

  • 「僧侶に相談する。」(40代・女性)

  • 「多数決は民主主義の基本だから採用したい。」(40代・男性)

「これから管理する人」や「実際に面倒を見ている人」に判断を委ねたいという意見が多く見られることは、墓じまいが一度決めれば終わりではなく、その後も供養や管理が継続する性質を持つため、その責任を担う人の意向を尊重したいという現実的な考えにつながっていると考えられます。また、第三者の専門家への相談や多数決といった、客観的な判断基準を求める声も一定数存在し、合意形成の多様なアプローチが模索されている状況が伺えます。

話し合いを促進する情報・サポートは「費用の目安・内訳がわかる資料」が最多

最後に、家族で墓じまいを話し合う際に、どのような情報やサポートがあると話しやすいと思うかについて尋ねられました。最も多かったのは「費用の目安・内訳がわかる資料」で48.5%でした。次いで「手続きの流れがわかる資料」が43.5%、「供養方法の選択肢(永代供養・納骨堂・散骨など)の提示」が36.0%と続きます。

家族で墓じまいを話し合う際、どのような情報やサポートがあると話しやすいと思いますか。

これらの結果は、墓じまいに関する具体的な費用、手続き、そして多様な供養方法といった基本的な情報が、家族間の話し合いを進める上で非常に重要視されていることを示しています。判断の土台となるこれらの情報が不足していることが、話し合いの開始を阻む一因となっている可能性が高いと言えるでしょう。具体的な回答者の声は以下の通りです。

  • 「大まかな流れがわかり、疑問に答えてもらえるサポート。」(30代・女性)

  • 「実際に墓じまいをした人が良かったかどうかの口コミなどが知りたいです。」(30代・女性)

  • 「墓を管理しているところと揉める話を聞くので、法的にどうすれば問題ないのか知りたい。」(30代・女性)

  • 「実際にどういったことを行なうのかと墓じまいした後の事。」(40代・男性)

  • 「手続きの流れと費用関係。」(40代・女性)

  • 「実際の流れや費用が分かると話が進みやすいと思う。」(40代・男性)

求められているのは、まず「いくらかかり、何をすればよいのか」という全体的な見通しです。費用と手続きの全体像が明確になれば、家族間でも具体的な相談がしやすくなるという意見が多く見られました。加えて、実際に墓じまいを経験した人の口コミや、トラブルを回避するためのポイントなど、実践的な情報や具体的なイメージ形成に役立つ材料が、話し合いのハードルを下げる鍵となることが示唆されています。

結論と提言

今回の調査では、墓じまいについて家族・親族と「話し合ったことがない」と回答した人が66.0%に上ることが明らかになりました。この背景には、「特に必要性を感じていない」「まだ早いと思う」といった先送りの意識や、話し合いのきっかけのつかみにくさ、そして切り出しにくさといった要因が存在することが示されました。

一方で、話し合いを始めた人々の多くは、自分自身の高齢化や終活への意識、お墓が遠方で通いづらい、管理・お参りが負担になってきたといった、生活の現実的な変化に背中を押される形で行動に移していることが特徴的です。また、家族間で意見が分かれた場合には、「時間をかけてじっくり話し合う」ことを望む声が最も多く、円満な合意形成への強い意識が伺えます。

家族間で墓じまいの話し合いを進める上で最も求められている情報は、費用の目安や内訳、手続きの流れに関する資料、そして永代供養や納骨堂、散骨といった多様な供養方法の選択肢の提示でした。これらの情報が具体的に示されることで、漠然とした不安が解消され、より建設的な議論が可能になると考えられます。

墓じまいは、いつか必ず家族で向き合うことになるテーマです。後悔のない選択をするためには、差し迫った状況になる前に、費用や手続き、そして供養方法の選択肢について少しずつ情報を収集し、家族と言葉を交わしておくことが極めて重要です。このプロセスを通じて、家族それぞれの意向を尊重し、将来にわたる安心を築くことができるでしょう。

本調査結果は、墓じまいに関する家族間のコミュニケーションを促進し、より良い合意形成を支援するための具体的な情報提供やサポート体制の整備が喫緊の課題であることを示しています。

関連情報

  • 引用元は「株式会社NEXER Groupと遺骨供養ウーナによる調査」です。

  • 海洋散骨ウーナの墓じまいに関する情報はこちらです。

  • 海洋散骨業者のおすすめに関する情報はこちらです。


株式会社NEXER Groupについて

本社:〒170-0013 東京都豊島区東池袋4-5-2 ライズアリーナビル11F
代表取締役:宮田 裕也
URL:https://www.nexer.co.jp
事業内容:SEO、Webブランディング、Web広告、サイト制作、メディア

法月株式会社について

代表取締役社長:法月寛文
本社:〒420-0875 静岡県静岡市葵区美川町21番10号
TEL : 054-271-2787
事業内容:仏壇・仏具の製造卸小売、遺骨供養

この記事を書いた人
終活専門ライター:榊原郁美
榊原 郁美

40代前半のウェブライター。関東在住。大学卒業後、出版社で編集アシスタントとしてキャリアをスタートし、記事制作や校正業務に携わる。その後、一般企業の広報部門へ転職し、社内外向けのコンテンツ制作や情報発信を担当。「読み手に伝わる文章」を追求する中でライティングスキルを磨く。

結婚・出産を機に働き方を見直し、在宅で活動できるフリーランスのウェブライターへ転身。現在は、ライフスタイル、子育て、ビジネス、キャリア、健康・美容など幅広いジャンルで執筆している。丁寧なリサーチと、読者目線に立ったやさしく分かりやすい文章に定評がある。

SEOを意識した記事構成やキーワード選定にも対応可能で、オウンドメディアやブログ記事、コラム執筆などを中心に活動中。クライアントの意図を汲み取りながら、信頼感のあるコンテンツ制作を心がけている。

趣味は読書と散歩、季節の料理づくり。日常の中にある小さな発見を大切にしながら、暮らしに寄り添う文章を発信している。

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