はじめに:現代社会における供養の多様化と合祀の選択
近年、少子高齢化や核家族化の進展、ライフスタイルの変化に伴い、お墓の継承者不在や管理負担の増加が社会的な課題として顕在化しています。こうした背景から、従来の墓地・墓石による供養に代わる選択肢として、「合祀(ごうし)」が注目を集めています。合祀は、複数の遺骨を一つの場所にまとめて埋葬する供養方法であり、永代供養墓や集合墓などで採用されることが一般的です。
合祀の最大の特性は、一度埋葬されると個別の遺骨を取り出すことが原則として不可能であるという不可逆性にあります。この特性ゆえに、合祀を検討する人々は「親族との合意形成は可能か」「後悔しないか」といった多岐にわたる不安を抱える傾向にあります。
このような状況下で、離檀代行・墓じまい代行サービスを提供する「わたしたちの墓じまい」(株式会社フーフー運営)は、実際に合祀を経験した男女100人を対象に「合祀に関する実態調査」を実施しました。本調査は、合祀を選択するきっかけ、合祀後の満足度、そして合祀に伴う不安要素を明らかにすることを目的としています。本稿では、この調査結果に基づき、現代社会における合祀の現状とその意義、そして今後の供養のあり方について専門的な視点から考察します。
合祀選択の背景にある現代的課題
合祀を選んだきっかけの分析
合祀を経験した男女100人を対象に「合祀を選んだきっかけ」を尋ねたところ、最も多かった回答は「お墓の継承者がいない」で54人(54.00%)でした。これは、現代社会における少子高齢化、未婚率の上昇、そして核家族化の進展が、伝統的な家制度に基づく墓の継承システムに大きな影響を与えている現状を如実に示しています。子孫がいない、あるいはいても遠方に住んでいたり、経済的・時間的な負担をかけたくないという意向から、継承者問題が深刻化しているといえます。
次いで、「遠方でお参りが困難」が41人(41.00%)、「費用を抑えたい」が38人(38.00%)となりました。これらの結果は、都市部への人口集中と地方の過疎化、高齢化の進展による移動の困難さ、そして高額化する墓地の費用や年間管理費といった経済的負担が、合祀を選択する重要な要因となっていることを示唆しています。従来の墓地の維持が難しい状況において、将来を見据えた現実的な選択肢として合祀が検討されている実態がうかがえます。

内訳(人数)は以下の通りです(n=100/複数回答)。
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お墓の継承者がいない:54人
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遠方でお参りが困難:41人
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費用を抑えたい:38人
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墓じまい後の供養先として:28人
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お墓を持っていない:4人
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その他:1人
合祀がもたらす実務的および心理的メリット
合祀を選んで「よかったこと」の考察
「合祀を選んでよかったこと」を尋ねた結果、「管理を任せられる」が63人で最多となりました。これは、合祀が永代供養施設など専門機関によって管理されることが多いため、墓地の清掃や維持管理といった物理的負担から解放されることへの高い評価を示しています。特に高齢化が進む現代において、管理の負担軽減は非常に重要なメリットといえるでしょう。
続いて「次世代に負担を残さなくて済む」が54人、「費用を抑えられる」が45人となりました。これらの回答は、合祀が単なる遺骨の埋葬方法に留まらず、次世代への精神的・経済的負担を軽減し、将来的な不安を解消する「終活」の一環として捉えられていることを示唆しています。従来の墓地では、子孫が代々管理費を支払い、お参りを行うことが期待されていましたが、合祀を選択することで、その義務感から解放されるという心理的な安堵感が得られると考えられます。また、墓石の建立費用や年間管理費が不要となることで、経済的なメリットも享受できます。

内訳(人数)は以下の通りです(n=100/複数回答)。
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管理を任せられる:63人
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次世代に負担を残さなくて済む:54人
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費用を抑えられる:45人
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宗旨や宗派を問わず受け入れてもらえる:6人
永代供養との関連性
「わたしたちの墓じまい」では、永代供養を検討している男女100人にもアンケート調査を実施しています。合祀は永代供養の一形態として提供されることが多く、そのメリットや検討理由、後悔しないためのポイントは共通する部分が多いです。永代供養の詳細については、以下の記事も参考にすることで、より多角的な視点から供養の選択肢を検討できます。
合祀に伴う懸念点と解決へのアプローチ
合祀をする際の「不安だったこと」
合祀は多くのメリットをもたらす一方で、その特性ゆえにいくつかの不安要素も存在します。「合祀をする際に不安だったこと」を尋ねたところ、「親族や周囲からの反対やトラブル」が39人で最多となりました。これは、供養に対する価値観の多様化や、親族間での合意形成の難しさを示しています。特に、故人や先祖への思い入れが強い親族がいる場合、個別の墓をなくすことへの抵抗感が生じやすい傾向があります。
次いで、「個別に手を合わせる場所がなくなる寂しさ」が34人、「一度合祀すると遺骨を取り出せない」が32人となりました。これらの不安は、合祀の不可逆性がもたらす心理的な影響を示しています。個別の墓石がなくなり、特定の場所で故人を偲ぶことができなくなることへの寂しさや、一度合祀した後に遺骨を個別に戻せないことへの懸念は、合祀を検討する上で避けて通れない感情的な課題といえるでしょう。

内訳(人数)は以下の通りです(n=100/複数回答)。
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親族や周囲からの反対やトラブル:39人
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個別に手を合わせる場所がなくなる寂しさ:34人
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一度合祀すると遺骨を取り出せない:32人
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見ず知らずの人と一緒に埋葬される抵抗感:23人
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特になかった:16人
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その他:1人
これらの不安を軽減するためには、合祀を決定する前の段階で、十分な情報収集と関係者間での綿密な話し合いが不可欠です。親族に対して合祀のメリットとデメリットを丁寧に説明し、それぞれの意見を尊重しながら合意形成を図ることが、後々のトラブルを避ける上で極めて重要であるといえます。
合祀後の満足度とその要因
合祀後の肯定的な評価
「合祀してよかったと思いますか」という問いに対しては、「よかった」が28人(28.00%)、「どちらかといえばよかった」が54人(54.00%)となり、合わせて82人(82.00%)が肯定的な評価を下しました。この結果は、合祀が一定の不安を伴う選択であるものの、実施後は多くの人がその選択に納得感を得ていることを示唆しています。

内訳(人数)は以下の通りです(n=100)。
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よかった:28人(28.00%)
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どちらかといえばよかった:54人(54.00%)
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どちらともいえない:15人(15.00%)
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少し後悔している:2人(2.00%)
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後悔している:1人(1.00%)
自由回答からは、肯定的な評価の具体的な理由が浮き彫りになりました。
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「経済的な負担と今後の手間が減った」
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「墓を守っていける者がいなくなり、どうしようかと悩んでいたので、合祀をする事で問題が片付き肩の荷が下りた」
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「管理の手間や経済的負担が消え、子供に将来の重荷を背負わせずに済む」
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「心理的にも経済的にも、将来の負担を軽くできたのでとてもよかった。」
これらの声からは、合祀によって「費用負担」と「管理の手間」の双方が軽減される点に加え、将来に対する不安が解消されたことへの安心感が強く評価されていることが分かります。特に「次世代に負担を残さない」という観点での満足度が高く、自分の代でお墓の問題に区切りをつけられたことが、心理的な負担の軽減につながっていると考えられます。
後悔の要因とその対策
一方で、「少し後悔している」が2人(2.00%)、「後悔している」が1人(1.00%)と、少数ながら後悔を感じている層も存在します。自由回答からは、後悔の要因として以下のような意見が挙げられました。
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「遺骨の取り出しができなくなって後悔している」
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「ご先祖様が見ず知らずの人と一緒になることを喜んでくれるのか、悩みます。」
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「経済的負担の面からは良かったと思うものの、親族の冷たい目がいまだに気になることがあります。」
これらの意見からは、合祀そのものの利便性よりも、「不可逆性」や「心情面」「親族関係」といった要素が後悔の要因となっていることが確認できます。特に、事前の合意形成が不十分な場合や、供養に対する価値観の差がある場合に、後から違和感や葛藤が生じやすい傾向が見られました。そのため、費用や管理面だけでなく、親族間での認識共有や感情面の整理を含めた検討が、後悔を防ぐ上で重要であるといえます。
調査結果の総括と今後の供養のあり方
本調査を通じて、現代社会における合祀の選択動機、メリット、そして課題が明確に浮き彫りになりました。
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合祀を選んだ理由は「お墓の継承者がいない」が54.00%と最多であり、次いで「遠方でお参りが困難」「費用を抑えたい」といった現代的な課題が背景にあることが確認されました。
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合祀を選んでよかった点としては、「管理を任せられる」「次世代に負担を残さなくて済む」といった実務面でのメリットが特に高く評価されています。
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一方で、合祀をする際の不安として「親族トラブル」「個別に手を合わせる場所がなくなる寂しさ」「遺骨を取り出せない」といった心理的・関係性の課題が存在します。
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合祀後の満足度は82.00%が「よかった」と回答しており、多くの人が最終的に納得感を得ていることが示されました。
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自由回答からは、「負担軽減による安心感」と「不可逆性や親族間の認識差への懸念」が共存している実態が明らかになっています。
これらの結果から、合祀は管理負担や継承問題の解決手段として現代社会のニーズに合致し、多くの支持を得ていることが分かります。しかし、その不可逆性や親族間の合意形成といった課題も伴う供養方法であるため、実施にあたっては事前の十分な情報収集と関係者間の丁寧な話し合いが極めて重要であるといえるでしょう。
本調査結果の詳細データおよび図表素材は、以下の特設ページにて公開されています。報道・記事制作時の引用素材としても活用可能です。
調査概要
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調査方法:インターネットアンケート
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調査対象:合祀の経験がある男女(「わたしたちの墓じまい」利用者に限定したものではありません。)
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アンケート母数:100名
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実施日:2026年4月14日
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調査実施主体:株式会社フーフー「わたしたちの墓じまい」
「わたしたちの墓じまい」について

「わたしたちの墓じまい」は、2002年創業の墓じまい専門業者です。離檀代行、墓撤去工事、改葬手続き代行、格安永代供養紹介まで、墓じまいに関する一連のサービスを全国対応で提供しています。本社は神奈川県にあり、全国に15の支店(加盟店)を有しています。
対応エリア:
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関連リンク:
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オウンドメディア: https://kaiso.or.jp/media/
運営会社:株式会社フーフー
設立:2002年
本社所在地:神奈川県藤沢市


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